ターボ車のパワーアップ方法

 ターボ車のパワーアップ方法はいくつか方法があります。

ここでは初心者の方でも簡単にできる方法を3つ紹介します。

 

まず一つ目ですが、純正エアークリーナーエレメント(フィルター)を吸い込み効率のよい社外品に交換します。なぜなら効率よく空気を吸い込み空気を沢山吸い込む事が出来るからです!エンジンには空気吸わなければパワーも出ませんし自分で動く事も出来ないですよね?

しかし、エアークリーナー交換には落とし穴があるのです...

 

自動車整備の勉強をした事がある方なら見た事はあると思いますが、エンジンの行程は

吸入→圧縮→燃焼→排気

ですね。

つまりこの行程を見る限りでは、『吸入』をよくしてあげればパワーは上がるはずです。

そう!そこが落とし穴なのです!最後の『排気』・・・これがポイントなんです!

排気をしない事にはエンジンは空気を吸う事が出来ません。

 

そこで。次の方法2つ目です。

 純正マフラーを排気効率の良い社外品に交換する。

ここでも注意点がいくつかあります。

社外品のマフラーに交換するといってもこれまたどの部分の交換かによりますね。マフラー=排気管はいくつかのパーツで構成されています。

 まずエンジンに一番近い箇所をエキゾーストマニーホールドと呼びます。(略してエキマニとかタコアシ。)
 エキマニからタービンにつながり、今度はフロントパイプと呼ばれる集合管があります。

 そして、触媒装置(排気ガスの有害物質を除去して排気温度を下げるフィルター)、マフラー(消音機、タイコ)と続いています。一口に「マフラー交換した」といっても具体的にはどこまで交換したのかによって、排気効率が違ってくる訳です。
 もしサウンドと見た目だけで十分というなら、触媒以降のみでいいですし本格的なパワーアップ(50馬力・100馬力以上)を目指すのならマフラーをトータルで考えなければなりません。

これで吸入効率と排気効率が上がりましたね!これだけでもパワーアップは十分に期待出来ます!

 

最後の3つ目です。それはブーストアップです。


 エアークリーナーエレメント(フィルター)やマフラーを交換する方法は非ターボ車でも共通したチューニング方法ですがブーストアップはターボチャージャー車とスーバーチャージャー車(いわゆる過給器付きエンジン車)に限られたパワーアップ方法です。

まずはなぜブーストアップなのかパワーが飛躍的に上がるのかを知って頂く為には、ターボチャージャー車の仕組みを理解する必要があります))

簡単に説明しますと、ターボ車では非ターボ車よりもエンジンにできるだけ多くの空気を押し入れる為に排気ガスが放出される勢いを利用してタービンを回し、タービンと同軸のコンプレッサーが回って掃除機のように空気をエアークリーナーから強制的に吸い込んでエンジンに送り込むことで大きなパワーを得る仕組みです。

話は戻りますが、ブーストアップの方法ですが簡単に言いますとアクチュエータをごまかすと言う事です。 内燃機関エンジン車では、より多くの燃料とより多くの空気を供給すればパワーは上がることになる原理ですので、空気を多く供給することがターボチャージャーの使命となるわけですが、供給量が限界を超えるとエネルギーが増大し、シリンダー内にかかる爆発圧力や過給器自体にかかる負担が増大し、損傷に至らしめることとなるので、ターボチャージャー搭載車にはそれらを未然に防ぐ為の抑制装置=リミッターが備わっています。

 ということは、上記の0.7辺りで働くリミッターをもう少し上の値になるまで働かないようにするか、リミッターそのものを解除すればブーストアップは簡単だということになります。

 リミッターの作動感知はアクチュエーターに委ねられていますから、アクチュエーターにかかる圧の掛かり方を変える方法があれば、作動感知を遅らせたりごまかせたりすることができます。

 上記の0.7の場合で例えると、過給圧が0.7に達していてもアクチュエーターには0.7に達してないことにしてしまうということですね。

なんか、よくわかったような分からないような心境でしょうか?(笑)

 市販のブーストコントローラーという機器の作動原理はまさにそれです。アクチュエーターごまかし器といっていいぐらいだと私は思っています。


 過給された圧は燃料供給装置に(インタークーラー装備車であればそこを経由して冷却されて)行きますが、その途中からの一部をアクチュエーターに導くホースに伝わることでアクチュエーターは圧を感知しますので、ここのホースの間に可変できる機器を介してやればアクチュエーターへの圧を変える=ごまかすことが出来ます。

 燃料供給装置にいく圧力は0.7以上になっても、それを感知するアクチュエーターがまだ0.7となっていない状況(例えば0.5ほどに調整して流す)になっているのであればリミッターはまだ作動しないことになります。

 その間過給圧は上昇しているので、ブーストアップが実現していることになるのです。

 このようにアクチュエーターは、ある一定の圧を感知するとリミッターにその情報を伝えると共に、タービン内にある排圧バルブを開放する役目を持ちます。

 タービン内の排圧バルブは、タービンのハウジング内にあるので、タービン自体を外すか分解しない限りは目にすることはありませんが、排気ガスの流れをタービンで利用する場合は閉じられていて、一定の値になるとアクチュエーターから伸びた金属棒が押し開いてこれ以上過給しないようにする役目を持っています。

突き詰めて言えば『ブーストアップ=アクチュエーターをごまかす』こうなります。

 これをやる為にいくつかのパーツが「ブーストアップキット」もしくは「ブーストアップ方法」として例えば「ブーストコントローラー、略してブーコン」とかチューニングショップで施す「ブーストアップチューニング」と称しているのです。

 

 ただブーストアップにはリスクを伴います。全ては自己責任責任でお願い致します。

さぁ!今すぐあなたも簡単に愛車のパワーアップをしてみませんか?